ちょっと松山行ってくる 一日目
2007年12月29日 始まりはいつもムーンライトながら

 2007年12月29日の夜、私は南武線に乗って今更「バカの壁」を読んでいた。どう見ても一昔の新書ですね本当にありがとうございました。

 何がしたいのかといえば、ムーンライトながら号に乗るために小田原へ行きたいかららしい。そのためだけに川崎で東海道本線に乗り換えようとしているのだが、 何でわざわざ小田原から乗るのか?東京からでもいいだろう?

 青春18きっぷの仕様上、0時を過ぎた直後から乗車するのが一番得で、ムーンライトながらは0時を過ぎて最初に停車するのが小田原だから、小田原から利用しようと思うのなら小田原から乗車するしかないわけです。東京から東京―小田原の切符を買って乗り込めばいいじゃないかって?

 川崎で乗り換えて東海道本線に乗ってたら、横浜で早速なかなか発車しない不具合を発生させた。そんなのかんけーねーというテンションで「バカの壁」を読み続けたら、五分くらい停車して放送が鳴った。

車掌「22時30分ごろ、横須賀線横浜駅で触車事故が発生したため、安全確認のため東海道本線・横須賀線の発車を見合わせています。」

 横須賀線横浜駅って目の前じゃん…。これでムーンライトながらが運休とか言い始めたら洒落にならんぞ…。さっさと自宅に帰る準備をしないといけないのだが、その一分後くらいに発車。どう見てもムーンライトながらの発車に影響はなさそうである。安心した勢いで「バカの壁」を読み終わる。旅はまだこれからだというのにこのテンションで本を読んでて大丈夫なんだろうか?

 そんな不安を抱くこともなく、東野圭吾のエッセイを読み始める。それにしても日まで暇で仕方がない。

 暇で暇で仕方がないが、横浜からかかること1時間、小田原に到着する。

 一度改札を出ないと18きっぷのハンコを押してもらう時に面倒なので改札を出る。そして、そこには異様な光景が広がっていた。三行でまとめよう。

 もうこんな部活(鉄道研究部)に何年もいると「同業者」(鉄道ファンが同趣味のものを指すときに使う隠語)を見抜くことができるようになるわけですね。たぶん鉄研にいて唯一習得したスキルじゃないかと今では思っている。

 23時半に来たので、日付が変わるまで30分。何事もなかったかのように東野圭吾を読んでいた。しかし、ひとつだけ言わせてもらおう。私は一度たりとも東野圭吾の推理小説を読んだことがないということを。

 旅行中暇だなと思って本棚あさったらたまたまこの本があったというだけなので、東野圭吾の小説なんて一冊も読んでないのに読んでたらムーンライトながら到着前に読み終わる。なんてこった。

 0時すぎたので改札に入ろうとすると、前の客が

駅員「ムーンライトながらの指定券はお持ちですか?」
客A「え…ないと乗れないの?」

 2007年3月のダイヤ改悪でこんなことになったのを知らなかったのだろうか。彼は窓口で必死に発券しようと試みていたが、結局どうなったのかを、私は知らない。到着前に「本日満席」と放送していたが。

 トイレに行ったら小便器の上のほうに誰かがタンを吐いたらしく、服に付着して大変なことになってテンションが低下したあたりでムーンライトながら到着。しかし、一つだけ問題があった。

ムーンライトながら(コ)という、なんか別の列車っぽい名称が指定席券に書いてある。これは「コンパートメント席」の略。コンパートメント席というのは…座席はリクライニングはしないし、車両の端なので揺れやすいですが、大きなテーブルがあるので4人グループで利用するには向いてます。4人以下の人数でも相席になりますが利用できます。っていう感じの席。ちなみに今回はもちろん一人で乗車するので四人グループではありません。要するに全く利点がないわけです。座席硬すぎて眠れぬ。そして、実はこれ進行方向と反対向きに座っている。こんなのにも普通の指定席と同額の510円払わされるから気に食わない。JRにしてみれば2300円/日で大移動する18きっぱーは気に食わないということなのだろうが。

 ちなみに、この列車は夜行列車のくせに昼の特急電車の車両をそのまんま使用しているので、暗くするという高等な芸ができません。要するに一晩中明るいまま。

 明るすぎるので、どうやって寝るかというと、いつも学校で授業中やっている通りの方法で眠る。要するに

机に突っ伏しておやすみ

 この方法で豊橋まで快適に睡眠をしたそうです。

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