ちょっと福岡行ってくる 五日目
2008年3月27日 乗りつぶし距離は稼げないけど乗ってやる

新大阪7:52―(東海道本線・湖西線・北陸本線新快速)―09:50敦賀09:54―(北陸本線普通)―10:49福井12:49―(越美北線普通)―14:15九頭竜湖14:33―(越美北線普通)―15:58福井16:17―(北陸本線普通)―21:11直江津22:20―(信越本線普通)―22:46長岡1:10―(ムーンライトえちご)―5:10新宿

 おはようございます。授業中睡眠スタイルを普及させようと思い立ったらしらしです。

 これから、なぜか北陸を目指して突き進みます。昨日は九州だったのに。もともとの計画は「北陸は今肥え太っているんです」と言いながら七尾線と城端線と氷見線を乗りつぶす予定だったのだが、全部乗るには特急を乗りこなさないといけないので、挫折した。青春18きっぷで特急に乗るには特急券だけじゃなく乗車券も必要なのだ。そして北陸特急はその方面の人には検札が厳しい列車として有名らしいので、特急券だけ見せるなんて裏技は通用しない。

 というわけで、その中から一路線だけ諦めるという手法も検討たが、やっぱり北陸が肥え太っているのには変わらないので、思いっきり計画を変更して越美北線に乗ろうということにしたのである。

※越美北線…越前国と美濃国を結ぼうとして作ったはいいが、福井方面と岐阜方面で路線が分断されたまま国鉄民営化を迎え、越美南線は第三セクターに転換されて、ついには越美北線と南線を結んでいたJRバスすら廃止になって現在に至っている。

 そして今日の新規乗車区間は時間をかけた割に湖西線と越美北線だけ()という謎な展開を起こしている。ああ、北陸の二線に乗る前提でムーンライトえちごの指定券なんて買ってくるんじゃなかった。

 とりあえず新大阪で降りたら、昨日の日付印しか押してないのに改札を通過できてしまった。なんというやる気のなさ。

 そのまま駅構内を放浪するが、間違えて駅をぐるぐる回ってたら駅の外に出てしまった。そのまま戻るのはかったるいが、新幹線に乗って京都に行くわけもいかないので戻る。

 朝飯を買うところが駅前に何にもないのが新大阪である。仕方ないから駅そばに入った。そして、大阪ではたぬきうどんというと東京でいうきつねうどんが出てくるという都市伝説は本当だった。

 都市伝説の検証という難題を解決した私は、満足げに改札に入った。当たり前だが改札に入る時に日付印を押される。入場口と出場口の窓口が違うのは広島にもあったからたぶんJR西日本特有の構造である。

 新大阪から新快速敦賀行きに乗る。一昨日もお世話になったが、今度は湖西線経由である。要するに米原は経由しない。そして後ろ何両かが京都で分離して北陸本線の長浜まで行くらしい。敦賀まで行く車両に並んでいたが、転換クロスシートはあいておらず、補助席とかいう謎の席に座るはめになる。

 しかし、寝始める。この補助席は文字通りおまけの席だから、尻が痛い。だが寝る。

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 携帯電話の充電用卓上ホルダーに乾電池式の充電池をぶっさして、抱えながら寝るというとても不安定な体勢で寝てたら、携帯がガタッと床に落ちて地元の中学か高校の野球部一行様に白い目で見られる。ああ、気まずい。

 どっかで特急の通過待ち中。そして周りは田んぼしかない。しかもここら辺は各駅に停車する。何でこんなところに駅があるのかが理解できないのだが各駅停車である。

 そのまま外を眺めて、「次は新疋田」とかいう放送が聞こえる。そういえばここと敦賀の間にはループ線があることで有名なので、窓を注視するが、どこがループ線だったのかがさっぱり理解できない。窓のどっち側を見るべきかを間違えたのか、それとも眼鏡変えたばかりなのに視力が1.0を切るというド近眼のせいなのかはいまだに不明。

 敦賀から福井まで四日前くらいに現れた急行型改造のあいつが来た(15ページくらい前の参照)。北陸は本気でこいつしかいないから困る。

 こいつに乗って福井到着。ここから越美北線に乗るらしいが、次の越美北線九頭竜湖行きは12時49分の発車である。

 つまりジャスト2時間の待ち時間があるので、何をしろというのか。あまりの暇さに、あきれて、とりあえず列車から看板を見つけたソースかつ丼の店に突入することにした。商店街の中にあるらしいのでそこへ入る。「学生キャンペーン実施中」と書いてあってジュース1杯無料らしい。これは利用するしかないと思ったのだ。

 ソースかつ丼がほしいのにメニュー表に「かつ丼」としか書いてないので相当焦るが、どうやら福井ではいわゆる「ソースかつ丼」を「かつ丼」と呼ぶらしい。要するに「福井ではよくあること」同じフレーズ使い回しすぎだな、もう。

 客はたった一人というさびしいこの店でかつ丼をかきこむ。うん、これがソースかつ丼なんだなと思ってさびしく終了。

 しかし、かつ丼屋でがんばっても三十分も潰せないので、店を出て福井鉄道の駅を探してみた。

 路面電車っぽい線路をたどるとそこに電停があった。どう見ても福井の駅から離れ過ぎだと思うのだが、バス停の名前的にここは「福井駅前電停」らしい。ここから福井の駅にたどり着けというのは無茶だと思うのだが…。

 ここから武生(たけふ)に行っても何ともならないので引き返す。正式には「武生新」とかいう「駅」をつけないと意味不明な駅名らしいのだが、まあ「駅」までつけた正式名称が「湖遊館新駅駅」とかいう謎なことになる一畑電鉄の駅よりはましなのかもしれないが。

 とりあえず駅前のコンビニで読売新聞を購入。とてつもなく暇だったから暇つぶしくらいにはなるだろうと思ってたのだが、一面を見てかなり驚いた。いや、もう、頭がパニくって、やっと浮かんだ言葉が「世の中狭いんですね」ってくらいに。

線路に突き落とされ男性死亡 18歳少年逮捕「誰でも」 岡山駅
 ※読売の見出しがネット使っても出てこなかったからいちばん古かった下野新聞の見出しを使用しました。

 岡山で突き落としがあったのは知っていたが、まさか全国紙の一面に載るような殺人事件の現場に居合わせたというのだからもうその驚きは数百倍である。南無。

 旅行中だと世間一般の情報から取り残されるのは有名な話だが、その前日には荒川沖で無差別殺人があったなんてことをこの日に知ったわけである。とりあえず何でもゲームと結びつけてバッシングする風潮は日本をIT鎖国にするからやめれとどっかの経済紙みたいなことを言ってみる。

 待合室でまったりしながら、ディーゼルカーを待っている。それにしてもこの福井県内のテレビが全部映るという仕様は地方ならではな気がする。

 そしてようやく目的の九頭竜湖行きがやってきた。ホームのはじっこの切り欠きのところである。この駅は新幹線の開業が未定なのに駅だけ新幹線開業を前提として新しくするというグリンピア大沼もびっくりな税金の無駄をして作ったらしい。

 一両の列車とすら呼べないようなディーゼルカーなのだが、じっちゃんばっちゃん同業者でとてつもない混雑を見せている。あのじいさんばあさんはどこの集団なんだろう。

 もう三月も末だというのに雪が残っているような山奥を突き進む。そして全部ロングシートで、立ちっぱなしである。何が起きたのかと思ったら戦国大名朝倉氏ゆかりの地、一乗谷でじいさんばあさん集団が降りる。一乗谷ツアーでもやってるのか、それともあれは越前朝倉氏顕彰会みたいな感じの方々なのかは不明。

 終点・九頭竜湖は、観光目的で九頭竜湖なんて駅名を付けたのだが九頭竜湖まで異常に遠いし、そもそも、この路線は途中で建設を打ち切られたという経緯から、伊勢奥津並に何もないのを予想していたのだが、駅前には何とか町観光センターやらバス停やらドライブインやらがあって発展しすぎ。挙句の果てに駅員までいる(切符の販売しかやってないらしいが、赤い18きっぷと呼ばれるタイプを販売している)。何という発展っぷりであろうか。とりあえずトイレに行ったら新しすぎて最早爆笑した。駅舎まで新しいのは何が起きてるんだか。

 折り返しのやつは地元民ごくわずかと同業者どっさり。このわけのわからない配分の路線に四日も乗り続けるといい加減に慣れる。

 帰りの越前大野には「JR西日本北陸地区唯一の腕木式信号機」なんてもんがあったらしいがそんなものあったところで長時間停車なんかないので撮影とか不可能である。

 そしてなぜかまた一乗谷から大量のじいさんばあさんが乗り込んで福井に着くころにはさっき福井を出たくらいの異様な混雑であった。本当にあの集団なんだったんだろうか。

 福井から例の急行型改造と見せかけてかつて電車型寝台特急としてもてはやされたあの583系を改造したやつだった。ドアは異常に狭かったり使わないトイレを閉鎖しただけとかいうわけのわからない仕様である。そしてなんとこの電車は普通列車のくせに直江津まで行く。ほんとうにかったるい。寝る

 爆睡して、富山の長時間停車で駅そばをすすり、地元のbookoffで調達してきた西村京太郎の本(だがしかしnot鉄道ミステリー)を読み、直江津。たまには五時間分をこれくらい一気に終わらせるくらいの文章のテンポのよさも必要だよね。

 wikipedia先生によると、直江津駅はなんかよくわからない名物駅そばがあるらしいが、どうせ乗り換え10分程度しかないしこの時間では営業してない。というか数年前の駅舎改築の時にどっかに移転したらしいし。

 とりあえず四日ぶりのJR東日本である。何もかもが懐かしい…。

 そのまま長岡行きに乗る。あとは最後にムーンライトえちごに乗るだけであるが長岡では夜中のニューデイズすらまともに営業してない時間に2時間まってなきゃいけないのだが、連日こういうことをしてるから慣れっこである。もう待つことに耐性がついたといっても過言ではない。

 二時間もあれば、新潟に行けるんじゃないかとさえ思ったが、長岡と新潟は東京近郊の人にはいまいち理解できないほどの遠さがあるので無理であった。距離で言うと東京から大船くらい。最終の新幹線も行ってしまった。

 この何もない駅で腹いせに「羽越本線新津から新発田の本数を増やせ」とか書いてお客様相談箱に入れる。でも「羽越本線の本数を増やせ」は案外真面目に思ってる。本線なのに二時間に一本くらいしかないってのはどうかと思うよほんと。

 0時を回ったので、改札内の待合室にでも行こうかと思っていたところ…

駅員「ムーンライトえちごでしょ?車内で日付印押してもらって」

 なんというやる気のなさ。小田原駅とは大違い。

 で、結局、高崎まで寝て、高崎停車中に車掌が巡回しにきたので日付を押して貰ったのであるが…これ、全車指定ですよね?何で指定券見ないんですか。

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