岡山0:25―(ムーンライト九州)―6:07小倉7:02―(日田彦山線普通)―9:25日田9:37―(日田彦山線)―10:46田川後藤寺11:17―(後藤寺線普通)―11:37新飯塚11:38―(筑豊線・篠栗線快速)―12:10長者原12:15―(香椎線普通)―12:32宇美12:48―(香椎線普通)―13:41西戸崎13:51―(香椎線普通)―14:36長者原14:47―(香椎線普通)―14:57博多17:43―(鹿児島本線快速)―18:07原田18:20―(筑豊本線)―18:48桂川18:57―(筑豊本線快速)―19:22直方19:38―(筑豊本線)―19:58折尾20:05―(筑豊本線)―20:23若松20:28―(筑豊本線普通)―20:47折尾20:50―(鹿児島本線快速)―21:09小倉22:14―(ムーンライト九州)―…(行動計画 再掲)
起きたら下関で機関車付け替えのため長時間停車をしていた。ホームの売店なんてあいてないのに「買い物はホームの売店で」と案内する迷惑な駅である。
下関を発車してトンネルを抜けるとそこは九州であった。門司。またもや機関車付け替えで停車する。乗り換える予定の小倉はすぐそこなのだが、 「この列車は特急列車退避のため、小倉でしばらく停車いたします。なお、終点博多には1時間30分遅れて到着する見込みです。博多までお急ぎのお客様は快速は犬塚行きにお乗り換えください。」
今の放送で、乗客のほとんどが快速に移動したのは言うまでもない。北斗星が止まったなら東北新幹線に振り替えろと言われて拒否するのはわかるが、ムーンライト九州なんてしょせんそんなものらしい。
さすがに小倉までそんな時間をかけて走行すると思えないので、そのまま残っていたのだが、小倉到着はかなりぎりぎりになった。
日田彦山線は、ホームのはじっこにさびしく停車していた。何でこんな路線があるのか理解できないとでもJRに思われているくらいのさびしい扱いである。
日田彦山線というくらいだからこの列車は日田まで行く。日田彦山というのだから彦山があるはずだと思ってみたらかなり日田よりにその駅がある。何でこの区間で日田彦山線というのか、理解に苦しむがよくわからない歴史的経緯があるらしい。
よくわからない歴史的経緯があろうともおら知らんってことで、外を眺めていると、本当にわずかな区間で山奥突入。FOMAの電波が切れるような区間に突入してもまだ駅名票に「北九州市小倉南区」と書いてあるというシュールな状況になる。
あれがぼた山だろうかと思っていたら睡眠開始。気が付いたら日田である。寝過ぎ。
日田は駅員がいるし、みどりの窓口もあるという九州にしては珍しく発展している駅である。
下車印をもらって駅を徘徊して10分潰す。帰り田川後藤寺という長ったらしい駅名のところで降りた。今は後藤寺線と日田彦山線の乗り換え駅だがここに田川線とかいうのが走っていて、ややこしかった。今は平成筑豊鉄道の路線になって駅も一緒なのだが、窓口は分かれてるのに平成筑豊鉄道のほうはあいてない。やる気なさすぎ。
田川後藤寺は時間的にはそろそろ昼食にしてもいいのだが、この駅何にもない。本気で。こんな何にもない駅で30分も潰せる気がしないのだが、もうこの旅行で何回もそういうことをしてるのでいい加減慣れた。
後藤寺線とかいう微妙な列車は田川後藤寺での待ち時間より乗車時間のほうが短いというくらい短かった。ディズニーランドのアトラクションに1時間並んで2分でアトラクションが終了する悲しさみたいなもんかなあ。
さっきの退屈っぷりとはうってかわって、到着した瞬間隣のホームに乗継の電車がやってくる。乗継よすぎ。でもこれで列車が遅延したら大変なことに…。
このまま博多に行ってもいいのだが、鬱陶しいことに、長者原で接続する香椎線は起終点駅ともにほかの路線との乗り換えがないというJRで唯一の存在なのだ。このせいで無駄に往復しないといけない。本当に厄介である。
博多まで目前だというのになんとこの路線はディーゼルカーである。いくらほかの路線との直通がないからってこれはないだろ。ねえ川島(令三)さん。(全国鉄道事情大研究九州篇@参照)
とりあえず南の終点宇美までまったり。終点はディーゼルカーがたたずんでいる目の前にマクドナルドがあるとてもシュールな駅だった。昔はここに全国有数の赤字路線が走っていたらしいが、面影もない。駅員もいるし自動改札もあるが、ディーゼル。
このディーゼルカーに乗って今度は北の終点にある西戸崎に行く。沿線風景なんて知らん。この路線名になった香椎駅は「点と線」の舞台として有名だ。同業者としては一度読んでおくべきだろう。
西戸崎は隣の駅名「海の中道」が示すとおり、海が目の前にあって潮風が恐ろしく強い駅で、挙句の果てに博多港までの渡船があるというほんとに海の駅なのだが、ウィキペディアによれば簡易委託駅らしい。簡易委託駅と言えば、昨日の雀田みたいな感じなのかと予想して西戸崎到着。駅員は私の下車印だらけの青春18きっぷを見てこう言った。
どうせ昨日みたいに(雀田駅)断られるのがオチだと思っていたのだがなんとまあ(鉄ヲタ鉄道ファンに)優しい駅なのだろうか。私は喜んで押してもらった。
鉄道ファンにやさしい駅を出て、次はまた長者原である。香椎で降りて博多まで直行してもいいけど、篠栗線の長者原から博多(正式には博多の手前のなんとか駅)までという微妙な区間を乗り残すことになるのでこうなる。香椎の10分停車がうらめしい。
10分くらいかけて博多到着。ここから駅前の博多ラーメンの店を探すためグーグルを使用して一蘭とかいう店へ突入。よく考えたらこの店東京にあるじゃないかって…。
一蘭で替え玉まで頼んで「びゃあ゛ぁ゛゛ぁうまひぃ゛ぃぃ゛」したあと、二時間近く暇である。私は駅前のビルに突入した。そう、ゲーセンだ。
<<教育的によろしくない描写が続くので省略。>>
気が付いたら五時である。鹿児島本線の快速(転換クロスシート(←これ重要))に乗って、原田を目指す。たぶん九州以外の人なら「はらだ」と読みそうなところだが九州特有の「原」を「はる」と読む文化のお陰でこの駅は「はるだ」と読む。ついでに言えば、筑豊本線の末端区間の「原田線」は「はるだせん」である。
原田は鹿児島本線と筑豊本線という二つの本線が交わる大きな駅なのに特急は停車しない。しかも駅員は一人である。さびし過ぎである。
0番線に原田線の電車が停車している。一両編成のディーゼルカーというクオリティである。そして前述の通り三時間に一本くらいしか走らない。何でこんなさびしいのかと思いながら発車。そして車内は同業者しかいない。で、椅子はなぜか転換クロスシートである。
発車した瞬間。すごい勢いで納得した。周りは山しか存在せず、走っている間に日が暮れたのも相まって寂しさを醸し出している。どう見ても筑豊炭鉱廃止の影響だろう。
山奥をのんびり走行しているうちに桂川到着。ちなみにこれはなぜか「けいせん」と読むらしい。篠栗線との分岐はここなのだが、昼間は快速でこの駅を通りすぎた。笹篠栗線との直通でここは繁盛しているのに原田線だけしょぼすぎである。
直方とかいうこれまた読み方が難しい「のうがた」駅到着。さすがに有名な読みだから間違えられないとは思うが、しかし近所のセブンイレブンの店員は「我孫子」(あびこ)を「がそんし」って本気で読んでくれたからなあ。
なおがたではなくのうがたと読む駅で本当は16分後の列車に乗って若松に行く予定だったのだが、なぜか反対側のホームに停車していた鹿児島本線直通小倉行きに乗る。折尾の駅の乗り換えが遠すぎることが頭の片隅からリオデジャネイロまで吹っとばした状態で本を読んでいたら、こんな放送が聞こえてきた。
「次は 黒崎です。鹿児島本線博多方面はお乗り換えです。」
博多方面乗り換え…?それって折尾でするもんじゃないか?と一瞬思ったが、さらにとんでもない事実に気がついた。それは私が一番恐れていたことだった。
黒崎って折尾の先じゃないか?
どうやら本気で乗り過ごしていたらしい。しかし、その事実に気がついた頃には黒崎すら発車していてもうもどろうに戻れない状況であった。
なんてこった。
というわけでそのまま小倉を目指す。かしわめしでも食べれば気分爽快じゃね?というわけのわからない思考回路をしていたらしい。
小倉に到着してから、さっきの思考回路通りかしわめし(鶏肉の乗った飯の駅弁)を購入し、時刻表を見て愕然とした。
現在時刻 | 20時くらい |
ムーンライト九州の発車時刻 | 22時すぎ |
時間あまり過ぎである。これなら戻ってでも筑豊本線の若松あたりに行ったほうがよかったと思うのだが、今から折尾はさりげなく遠いので行けない。
次の門司港行きの快速に乗ろうとしたら「後ろの四両が快速で日豊線直通、前の三両門司港行き」という謎の運用で混乱しながら乗った。しかも後ろの四両編成は折り返しだから逆になるという変則的すぎる運用なのだが、九州ではよくあることらしい。
「この九州ではよくあること状態」の普通に乗って門司港へ。門司と門司港の間に駅があることはほとんど知られてないだろう。と、乗車してみて初めて気づいたわたくしが言うのもナンだが。
門司港に到着したら、重要文化財に指定されている駅舎に和みながら、折り返しを待つ。トイレには「いったいこれどうやって手を洗うんだよ」って感じの洗面台(最早トレビの泉と勘違いしてるとしか思えないくらいに金が入ってる)とか、解説用の板とかを眺めて、スタンプを押す。なんか知らんがそういえば本日最初のスタンプである。これはスタンプ班として恥じるべきである。今となっては鉄道研究部スタンプ班なんて枠組みが存在するかどうかのほうがあやしいのだが。
スタンプの代わりに下車印が増殖した青春18きっぷを小倉の駅員に見せて「下車印くれ」と言ったら「どこに押せばいいんだ」と困惑されてしまった。
門司港まで行ったところで暇なのは言うまでもないので、「かしわうどん」とかいう本当に鶏肉を入れてるのかどうかよくわからないがとりあえずそういう名前の駅そば屋に突入…しようとした。
おばちゃん「あ、ごめん、うどん売り切れちゃった」
なんてこった!!!!!!111
我孫子の唐揚げそばでは「唐揚げだけ売り切れた」なんてことはよくあるが、「うどんが売り切れた」。なんということだ。
かしわめしとかしわうどんを一緒に食ってどうするんだと思い直し、改札前のキオスクでお土産を買いに行く。すると、そこには販売再開した直後(当時)白い恋人のパロディにしか見えない「赤い恋人」なる商品が。
これは買うしかないと思ってレジに直行したのだが(てか合宿の時も見たぞ)、裏の製品の詳細を見て愕然とした。要するにはこれはこんにゃくを辛くして赤く染めたものらしい。白い恋人のイメージから離れ過ぎである。あまりパクりすぎるのもよろしくないが。
いよいよあの機関車牽引のあいつが現れた。もうこれで三日連続の「ムーンライト九州」である。ぶっちゃけいい加減あきた。
かしわめしを食べ終えた後、机を引っ張り出していつも授業中にしている通りに寝始めたら(二度目)、隣に座っていた人が真似をし始めた。これは世界的大流行の予感…!