北東北ぐだぐだ奇行〜予定変更何回目?〜
 三日目 2009年10月13日 もう、どうにでもなれ

 前夜、色々起こった嫌なことを忘れようと、露天風呂に三回つかり(繰り返すが、このホテルの屋上には何故か温泉がついている)、ロビーのパソコンで退廃的ネットサーフィンをし、気がついたら夜中3時であったため、徹夜してやろうと思ったが結局寝てしまった。

 で、だ。乗りつぶしの基本は初電(初Dでもいいけど)に乗ることである。そう、今日も朝5時に起きたのだ。ああ、なんだか今日も嫌な予感がする。

秋田6:00―(男鹿線)―6:54男鹿7:20―(男鹿線)―8:02追分8:37―(リゾートしらかみ1号)―12:42弘前12:46―(奥羽本線)―13:28青森14:10―(かもしか3号)―15:16野辺地15:55―(快速しもきた)―17:56大湊18:11―(大湊線)―19:12野辺地19:16―(白鳥32号)―19:49八戸20:00―(はやて32号)―23:09東京

 いきなり嫌な予感がする日程だが、実はこの日程を修正したのは昨日のことである。その前は何故か男鹿線に乗る予定が入っていなかったが、こんな盲腸線のためだけにまた秋田に来るのはごめんだ、というわけである。…田沢湖線(秋田新幹線)に乗れなかったからもう一度ここに来る必要があるような気がするけど。

 別に変更する必要はないのだが、昨日のごとく時間が余ったので、秋田からになっているリゾートしらかみの指定席を追分からに変更しようとしたところ……。

駅員「えーっと…この指定券、昨日のなんですけど…。」

ME「え?あえ?あqwせdrfgyふじこlp;@ ちゃんと買ったはずなんですけど…」

駅員「指定券を発行できる枠があと一つ余ってますのでこれを使用してもよろしいでしょうか?」

 どうせ使わないだろうし、背に腹は代えられないから承諾する。

駅員「本日の便は満席でして。ウェスパ椿山駅で座席を移動する形でなら席をとれるのですが、それでもよろしいですか?」

 しょうがないからそれで承諾する。ほらそこ、指定席の枠が一つしか残ってないのに二枚とれたとかそういうこと言わない。

 あの武蔵溝ノ口の駅員めなどと考えていたが、よく考えたら、確かこの指定席券は武蔵溝ノ口駅の指定席券売機を私が操作して購入したものである。この旅行がぐだぐだになるのはどうやら出発前から運命づけられていたようだ。

 さて、男鹿線の始発に乗った私がとった行動と言えば、もう想像がつきますね?

 眠気に耐えかねて、寝る。

 気がつけば列車はもう終点男鹿。いったい何をやっていたのだろうか。



男鹿


↓必死に男鹿線であることを主張しなくても…。



 男鹿駅にはとても奇妙なものがあった。上の写真を見てほしい。(クリックで拡大します)

 よく見ると、「もしもし券売機Kaeruくん」という機械が設置してある。この機械は、盛岡支社のオペレーターと会話しながら切符が買えるという代物で、東京近郊ではあまり見かけないが、人件費を削減するために、地方の駅ではよく置いてあるらしい。だが、待ってほしい。ここ、みどりの窓口なんですね。普通に駅員がいるし、窓口で発券してるはずなんですよ。じゃあ一体この機械は何のために置いているのだろうか。……私には、そのJR東日本の抱えているであろう崇高な理想が理解できない。


 さて、男鹿線はいわゆる盲腸線、行き止まりの路線である。つまりこれから奥羽本線に戻るしかない。男鹿線の列車はほとんど秋田から出発しているが、奥羽本線との分岐点は追分という駅である。

 その追分という駅はそこそこ大きい駅で、快速リゾートしらかみ号(全車両指定席)も停車する。計画によると、今回はそのリゾートしらかみ号に追分から乗って、普通列車だと攻略に一日かかる五能線を完乗することになっている。

 追分駅に到着する時間は8時02分。折り返しのこの列車は秋田行き。秋田に到着する時刻は8時23分。リゾートしらかみ1号の秋田発車は8時25分。秋田到着のあと数分うとうとしたら、そこで試合終了というわけだ。

 もしも寝た時のために、と、私は携帯電話のアラームを8時0分にセットする。

「間もなくー追分―」

 あ、降りなきゃ。

 でも人間ってのは時に体が意識と反する行動を行うものらしい。

ZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZ

 どうしてこうなった。

もうどうにでもなあれ(ってセリフ何回目だろう)

 さて…よく寝…ってあああああああああああ!!!!

 携帯電話を開くと、そこにはこう表示されていた。

8:25

 発車するううううううううううう!!

 跨線橋の上を猛ダッシュする。確か三番線だ、朝見たときそう表示されていた、ような気がするううううううう!!

 しかし、至極当然のことながら、そこには列車はいなかった。


GAME OVER!!!!!!!!!!!!!

 …などと言ってる余裕はない。次の作戦を練らなければ。

ひとりで協議の結果

秋田6:00―(男鹿線)―6:54男鹿7:20―(男鹿線)―8:02追分8:37―(リゾートしらかみ1号)―12:42弘前12:46―(奥羽本線)―13:28青森14:10―(かもしか3号)―15:16野辺地15:55―(快速しもきた)―17:56大湊18:11―(大湊線)―19:12野辺地19:16―(白鳥32号)―19:49八戸20:00―(はやて32号)―23:09東京8:23秋田9:08―(かもしか1号)―10:32大館11:02―(かもしか2号)―11:40東能代12:05―(リゾートしらかみ3号)―15:50弘前16:14―(かもしか6号)―16:49大館17:19―(花輪線)―20:32盛岡20:45―(はやて32号)―23:08東京
 

 なぜ私は、一度大館まで行ってわざわざ東能代まで戻るのか。

 上図のように、秋田→東能代→(五能線)→弘前→大館→盛岡、と行くと大館までいって戻らないと、東能代から大館までという中途半端な区間が未乗のままが残ってしまうのである。

 というわけで、まずは特急かもしか1号に乗って大館にかけつける。だが、未乗区間なのにもかかわらず寝始める。もう……ね……。どうやら全く反省していないらしい。

 かろうじて大館で降りることができたのでよしとしよう(本当に反省していないらしい)。

 駅についた瞬間、今朝秋田駅で変更したばかりの、リゾートしらかみ1号のウェスパ椿山から弘前への指定券を、リゾートしらかみ3号東能代から弘前までに変更する。あれ指定券五枚目じゃね?って突っ込みはナシの方針で。

 ウェスパ椿山駅の発車時刻は10時35分まで。指定席券の変更・払い戻しが出来るのは発車時刻までなので、急いでみどりの窓口に走る。

 大館はハチ公の出生地なんだそうで、駅のあちこちでハチ公がすごいことになっていた。だが、ハチ公神社はやりすぎなんじゃないだろうか(左写真)。

 特急で折り返し、東能代まで眠気に耐える。

これがリゾートしらかみ号だ!

 どうやら眠気を耐えきったらしい。我は眠気との戦いに勝利した!万歳!万歳!(何がだ)

 リゾートしらかみは観光列車なので、外も中も装飾に凝っている。

 リゾートしらかみの編成はカラーによって三つあって、ブナ編成とくまげら編成と青池編成がある。これはブナ編成という。




 ↑東能代駅の待合室までもがリゾートしらかみカラー(これはブナ編成の色)

 リゾートしらかみ号の車内販売があるような気がしたので、車内に行ったら確かにそれらしい弁当が売っていた。いまどき、食堂車はおろか車内販売もないような列車が多いのだが(JR四国なんて特急電車の車内販売を全部中止したみたいだし)、観光列車だけあって、弁当のほかにも色々なグッズが売っていた。SLばんえつ物語号に乗った時は、展望車に専用の売店があって、絵葉書とか色鉛筆とか本当に色々売っていたがそこまで露骨じゃないらしい。弁当をひとつだけ購入して、まったり。たまには普通の旅っぽいのもいいかなと思うが、あくまでこれは乗りつぶしである



 気がつけば、外はこんな感じであった。



 雄大な海が広がっていた。

 途中の千畳敷駅は無人駅で、なぜかリゾートしらかみでは3号だけが停車する。

「千畳敷駅では、10分間停車いたします。海岸を散策してもいいですが、発車の合図が聞こえる範囲内に居てください。

 海岸を散策させるためだけに停車、しかも10分も停車する長時間停車らしい。実際に、ここから見える位置に海が存在していた。 めんどくさかったので海岸にはいかなかったが、

車内から乗客がいっぱいいなくなったので、結構な数が海岸に行ったらしい。

 でも、そのうち海が見えなくなると寝ちゃうんだな、これが。

 海の話しか書いてない気がするが、五能線の車窓は山あり海ありで、結構魅力的である。すばらしい。


最後の最後までひどい


 弘前には弘南鉄道という電車(ここ重要)が走っている。どうして、地方の弱小私鉄が電化しているのか、よくわからないが、私の地元東急電鉄のお下がりがここにいるらしいので撮影してみた。

 

 はてさて、あと30分近くある。でも、乗り過ごすといけないので、特急の来るホーム上の待合室でまったりしていると・・・・・・。



 あれ?


 そういえばもうそろそろ発車時刻かな?



 現在時刻は16時24分。ホームに出る。よく見ると特急電車が、すごいスピードで進入してきている。























そしてどんどん加速している。




ぶおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおん


行ってしまった。










…などと平和そうに語っている場合じゃねえ!!!



 どうやら特急が3両しかないので、こんなところには止まらないらしい。

 なんてこった…。

 もう素直に青森経由で東京に…ってこれ帰れるのかな?

もう駄目かもわからんね。

秋田6:00―(男鹿線)―6:54男鹿7:20―(男鹿線)―8:02追分8:37―(リゾートしらかみ1号)―12:42弘前12:46―(奥羽本線)―13:28青森14:10―(かもしか3号)―15:16野辺地15:55―(快速しもきた)―17:56大湊18:11―(大湊線)―19:12野辺地19:16―(白鳥32号)―19:49八戸20:00―(はやて32号)―23:09東京8:23秋田9:08―(かもしか1号)―10:32大館11:02―(かもしか2号)―11:40東能代12:05―(リゾートしらかみ3号)―15:50弘前16:14―(かもしか6号)―16:49大館17:19―(花輪線)―20:32盛岡20:45―(はやて32号)―23:08東京 16:23―(奥羽本線)―17:10青森17:43―(スーパー白鳥30号) 18:40八戸20:00―(はやて32号)―23:08東京
 

 スーパー白鳥は途中野辺地で、乗客(子供)が突如意識不明になったとかいって救急車を呼んだり、突然回復したりしたせいで12分も遅れて、八戸駅での新幹線の接続が危うい状態になったが、どうやら接続をとるらしい。もともとの計画通りに20時の列車に乗ろうとしている私には関係のない話だったが。

 一人でまったり出口改札に向かったが、乗客のほとんどは血相を変えて乗り換え改札をダッシュで通過していた。接続するって言ってるのし、全車指定なのに…。

 次こそは乗り過ごすまいと、発車の二十分前にホームに向かい、ホームの意外な寒さに凍えながらホーム上の、当該個所(指定席を取ってる場所)で座り込むくらいの気合いでいた。これで乗り過ごしたら本当に東京に帰れない。明日は学校だ。


次の旅行の前に反省会

 今回の旅行では、色々不祥事を起こして、切符を何回も変更し、計画自体も五回くらい変更したわけである。それをまとめてみよう。


トップに戻る ここまでの乗車距離16725.9km(84.28%)残り311.8km