新庄は、かなりソバである
秋田5:54―(奥羽本線)―8:53新庄9:12―(つばさ110号)―10:02山形10:36―(奥羽本線)―12:04仙台12:33―(やまびこ49号)―13:33北上13:49―(北上線)―15:05横手15:10―(奥羽本線)―15:27大曲15:39―(こまち22号)―16:39盛岡16:44―(快速八幡平）―19:16大館19:52―（奥羽本線)―21:52秋田
予定表には確かにそうある。昨日の晩（というかもう日付は変わっていたが）確かめたところ、別に存在しない列車で組んでいたとかマイナス一分接続をとっていたなんてことはなかった。え、なかったよな？自信がない。
5時に起きて、どうせ連泊だしと、キャリーバックをおいてきて、身軽な荷物にする。駅まで、昨日とは違い直線ルートで向かうと、こんなコンビニを発見した。
コンビニで魚なんて売ってるのを見たことがない。まして、うまい魚など…と冗談はおいといて駅に急ごう。あと30分もあるのだが。
案の定、時間が余った。予定表には盛岡駅五分乗換となっているが、時刻表には乗り換え標準所要時間は八分（花輪線はＩＧＲいわて銀河鉄道のホームから出発するのだ）と書いてあるので、かなり急がないと厳しい。だが一本あとにすると、寝台特急日本海に乗らないと秋田に帰れない。というわけで、『Ｂ寝台は秋田まで指定席券で乗車できます』という日本海の指定席を取ろうと、みどりの窓口へと向かうが…
「満席です」諦めて五分乗換をするとしよう。
これから乗るのは、山形新幹線や秋田新幹線が乗り入れることで有名な奥羽本線、のうち、両方とも乗り入れてくれないので列車がほとんど走っていない区間である。秋田から大曲までは秋田新幹線が乗り入れてるのでその言い方は正確ではない気がするが、大曲から新庄までは本当に列車が少ない。あまりに可哀想だから山形新幹線を延伸してやってくれという気がする。
しかし、何分朝が早い。普段、電車で一時間かかるような学校に通うため六時起きをして授業はぐっすり眠っている私でも五時起きはきついものがある。
そう、確かに及位までは起きていたような気がするんですが、
気がついたらもう新庄にいたんですね。
そういえば朝ごはんを食べてないような気がするので、新庄には駅そばくらいあるだろうと、思って駅構内をうろついていたところ、こんな看板を見つけた。
でも、新庄がそばの町だなんて聞いたことない。
そして、駅構内をいくら探しても駅そばなんて見当たらない。なんということだ。
これから山形までつばさに乗り、仙山線に乗って仙台に出て、わざわざ新幹線に乗って、北上まで行くという三連休パスフル活用の予定だ。仙山線は何回も乗ったことがあるので素直に寝よう。
ボックスシートに乗り合わせたおっさん三人が手話で会話しているという斬新な光景が、仙山線にはあった。
←仙山線には八ツ森という臨時駅があるのだが、臨時駅とは名ばかり、ここ数年間全く列車が止まっていない。完乗を達成したら「乗る列車がなくなった」などと言いながら行ってみたいものであるが。そのうち「興味が線から点に移った」という横見氏の二番煎じになってしまうような気がしてきた。
仙台西口改札付近の駅そばで、さっきそばを食えなかった恨みとばかりに唐揚げそば大盛りを注文して食べる。我孫子駅の唐揚げそばに乗っているから揚げとどっちが大きいかと言われたらたぶん我孫子なんだろうな…。
計画通りに北上駅に到着し、私は在来線のホームに移動した。
「北上線はゼロ番線…っと」
ホームの下の地下通路（？）を走りながら、「0・1番線」と書かれた階段を上る。
「トゥルルルルルルルルルルルルル」あ、急げ、目の前の列車（二両編成ワンマン）がもうすぐ出るぞ！
ふう、間に合った。
「次は、村崎野」ふーん…って…。
あれ、おかしいな、運賃表を見ると隣の駅は花巻になってるんですけど。北上線って実は花巻まで東北本線と同じ線路を使うのか？と、考えたが、運賃表を見るとこのまま盛岡までずらーっと駅名が連なっている。
時刻表を開く。（当然ながら）北上線は東北本線と並走なんかしちゃいないし、村崎野駅も花巻駅も東北本線の駅として描かれている。
どうやら…ゼロ番線ではなく一番線の東北本線に乗ってしまったらしい。
列車に乗り間違えるなんて、よく考えたら完乗旅行中初めての失態じゃないだろうか。
どうしよう…。ただでさえぎりぎりの日程だったのに…。今日中に乗る予定の路線、どこを諦めようか…。
終点・盛岡に着くまでに考えようか…。
盛岡には14時33分に到着した。北上線と秋田新幹線に乗る予定を吹っ飛ばしてでも行程通りに花輪線に乗るならあと二時間はある。とりあえず、うっぷんを晴らすために、駅前のラウンドワンに入ることにした。なんでだろう？
それはおそらく、旅行に出たら必ずやりたくなるゲーム・クイズマジックアカデミー（ＱＭＡ）がやりたかったからであろう（またか）。旅行記に明言したような記憶がないが、過去に福岡遠征やら大阪遠征やらがこっそりと行われていたのだ。検定試験モードと言うモードがあって、あるテーマに特化した特に今は、「トレイン検定」が集計期間中であったため、「よーしパパ全国100位目指しちゃうぞー」などと考えていた私は、最早旅行を放棄してでもやりたい誘惑に駆られたのであった。こんなこと考えてる暇があったら計画を練り直すくらいの気概があって然るべきであるが。
目の前の問題を頭からきれいさっぱりどっかに消し去って、「アーケードゲーム」と書かれたエリアまで階段を降りる。さあ、トレイン検定は目の前だ！
なんと、アミューズメントコーナーの全てが改装工事と称して、封鎖されていた。それを見た瞬間、そうだ、旅程決めなきゃ、と、忘れていたはずの嫌な現実が頭にフィードバックしてきた。
今日は10月12日。時刻表を見ると10月13日のみ運転の新幹線がたくさんいる。次の新幹線に乗ると、北上で一時間以上待たされるらしい。じゃあ一時間後でいいか。北上で一時間も何をして過ごすのかなんて想像もつかない。
そのあと秋田新幹線を往復することもできるらしい。これで田沢湖線も完乗か。まあ予定ではさらに花輪線に乗れるはずだったんですけどね…。
秋田5:54―(奥羽本線)―8:53新庄9:12―(つばさ110号)―10:02山形10:36―(奥羽本線)―12:04仙台12:33―(やまびこ49)―13:33北上13:49―(北上線)―15:05横手15:10―(奥羽本線)―15:27大曲15:39―(こまち22号)―16:39盛岡16:44―(快速八幡平）―19:16大館19:52―（奥羽本線)―21:52秋田13:44―(東北本線)―14:33盛岡16:10―(やまびこ62号)―16:22北上16:24―(北上線)―17:43横手18:05―(奥羽本線)―18:24大曲18:30―(こまち30号)―19:39盛岡20:24―(こまち29号)―21:57秋田
この通りにこまち号の指定席券を変更し、やまびこ62号に乗って、とんでもないことに気付くんです。どうやって北上駅で二分乗換するんだよ？でも、やるしかない！
自動放送「まもなく、北上です。北上線はお乗り換えです。北上の次は一ノ関に止まります。Ladies and gentleman, we will soon make a brief stop at KITAKAMI. Stop after KITAKAMI, will be ICHINOSEKI.」車掌「こんどの東北本線仙台方面は…」
車掌は北上線の乗換を放送しなかった。これはきっと「二分じゃ無理」という意味だろう。いくぞ、二分乗換えええええええええええええええええええっ！！さっきの地下通路を全速力で走った。どこから発車だ、たぶんゼロ番線だろう。いちばん奥！急げええええええええ！！
だがしかし、そんなところに列車など止まっていなかった。
というか「次の北上線：17時23分横手行き」と表示してある。まさか、乗り継ぎに失敗したのだろうか…？冷静になって時刻表を開く。
盛岡16:10―(やまびこ62号)―16:29北上
あれ･･･………………。どうやら16:22というのは、ひとつ手前の新花巻の到着時刻だったらしい。
あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
秋田5:54―(奥羽本線)―8:53新庄9:12―(つばさ110号)―10:02山形10:36―(奥羽本線)―12:04仙台12:33―(やまびこ49)―13:33北上13:49―(北上線)―15:05横手15:10―(奥羽本線)―15:27大曲15:39―(こまち22号)―16:39盛岡16:44―(快速八幡平）―19:16大館19:52―（奥羽本線)―21:52秋田13:44―(東北本線)―14:33盛岡16:10―(やまびこ62号)―16:22北上16:24―(北上線)―17:43横手18:05―(奥羽本線)―18:24大曲18:30―(こまち30号)―19:39盛岡20:24―(こまち29号)―21:57秋田16:29北上17:23―(北上線)―18:42横手18:58―(奥羽本線)―19:17大曲19:25―(こまち25号)―20:02秋田
秋田新幹線はまだ往復できるんじゃないかと一瞬思ったけどもうどうでもいいや。諦めて寝よう。北上駅の窓口でさっき変更したばかりのこまちの指定券をまた変更した。
北上でスイカが使える時代らしい。
ホームを横切るように駅名票を設置してどうするんだろう
横手から秋田行きだけど
さっさと帰りたいのでこまちに乗ってきます。
全車指定のはずなのにどうして自分の席にオバサンが座っていたんだろう…
