ちょっとJR完乗してくる・最終章 三日目
2009年3月22日 東日本完乗・残り一社

 世間では三連休最終日、春休み初日である。これから当分帰らないので本気を出して徹夜して、また初電に乗ろうとすると…

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 …気合いを入れて早く来すぎたらしく(現在午前4時30分)、駅はまだ照明を落としている。乗るべき電車は5時06分。仕方なくコンビニに入ったら「条例により深夜の18歳未満の外出は禁じられております。速やかにお帰りください」などという自動放送が流れていた。午前4時すぎても深夜なのか。

 東京で今度は18分と乗り換え時間に余裕があるので、ゆっくり乗り換える。のぞみ1号を狙ってるとしか思えないサラリーマンが必死すぎる。あれが二日前の自分なわけだが。

かれこれ三日連続で通過したあの改札を今日もなんなく通過し、とき301号の自由席を陣取る。

東京6:08―(とき301号)―8:16新潟8:34―(いなほ1号)―12:11秋田12:44―(かもしか3号)―15:16青森15:44―(津軽線)―17:10三厩17:55―(津軽線)―18:36蟹田19:12―(津軽線)―19:52青森

 つまり今日の目的は、JR東日本で乗り残している奥羽本線・大館〜弘前間と青森〜三厩間を乗りつぶしてJR東日本全線完乗すること。

 上越新幹線では終点まで寝ていいはずなのでぐっすり寝させていただく。何せ前夜は徹夜である(あれ、この文章、デジャブ…?)

 上越新幹線から数年前に脱線事故を起こしたあの悪名高きいなほ号に乗り、秋田に行く。で、新潟でいなほに乗り込んだ時に気がついたことがある。

あれ?秋田までこまちで行けばよかったんじゃね?
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 その通り。ちなみに秋田までこまちで行くならこんな早起きしなくてもなんとかなったのである。

 府屋駅を通りすぎて、鉄道研究部・冬の撮影会撮(2月に行われたが風邪で欠席)を思い出して、経路を間違えたこととの相乗効果でしょぼーんとなって、萎えて寝てたら秋田到着。

 秋田で駅そばを探せない自分の探知能力にあきれたので、「鰰(はたはた)すめし」なる怪しい駅弁を買ってしまった。(ちなみに駅そばは新幹線ホームにしかないらしい(ネット情報)。)

 さて、私は、ここら辺で一度やっておかなければならないことがある。三日後の高速バスの予約だ。え?高速バスの予約なんてインターネットでワンクリック……と思ってたら、何とそこのバス会社はネット予約に対応していなかったのだ!いくら北海道だからってこれは酷くないですか。それとも、その区間を一社しか運行してないから殿様商売のつもりなのか。

 大館から弘前までという非常に微妙な区間は特急でさっさと通り過ぎ、いよいよJR東日本線完乗まで王手をかける。

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 全部特急列車を使っているのにもかかわらず9時間もかけて東京からここ、青森に降りたつ!ちなみに、普通に東北新幹線を使えば4時間くらいだし、奥羽本線乗るだけだったら、秋田経由で6時間くらいで着いたはずである。それなのに、それなのに、わざわざ始発電車に乗ってきた自分って一体何なんだろう……。

 ここから青森発三厩行き(確か一日一本だけ)に乗って、JR東日本線完乗である。

 例によって、車内にいるのは同業者ばかりである。流石三連休。三連休パスは偉大だ。高速道路無料化とかよりもよほど金をかけずに地方活性化ができる(ような気がする)。

 しかし、私の覇業を呪うかのように雨が降り始めた。雪ではない、雨である。やっぱり三月下旬ともなれば青森でも雨が降るんだなあと思った瞬間である。

 三厩に着いた時には一人前に雨であった。完乗したとき恒例の記念撮影(三脚+セルフタイマーで自分撮り)が出来ない。くそっ(恒例といいつつもJR東海のときはやってなかった気がするけど。去年のレールサイド参照)。

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 EKINOTEもとい駅ノートがあったのでJR東日本全線完乗した記念に署名してみたが、ここ、有人駅だよな・・・?有人駅に駅ノートがある光景を初めて見た気がする。そして乗って来た七人の侍もとい乗客は全員折り返すべく待合室にたまっている。やっぱりお前ら全員同業者か。竜飛岬行きの町営バスが駅前に止まっていたが乗客は誰もおらず。お互いに一時間近く無言だというんだから乗り鉄ってどんだけマイワールドに入ってるんだよって話だ。全く人のこと言えないけど。

 その後蟹田まで折り返し、さっきの同業者はほぼ全員函館行きの特急に乗りこみ、ホーム上の待合室に一人佇む。ちなみに外は未だに雨である。そして暗い

 地元民90パーセントで青森行きは出発する。そしておそらく、JR東日本最北端のロングシートである(というかそもそもここはJR東日本の最北端じゃねえか?。

 青森に着いたら、いい加減夕食の時刻である。おとといの食堂で「ホタテラーメン」にリベンジしよう(もうシジミは懲りた)とえきなか食堂・津軽路に入ろうしたら、見事に閉まっていた。仕方なく駅前を放浪していると、そこにはアブノーマルな香り漂う店がはびこって佇んでいた。

「ドムドムハンバーガー 青森駅ビル店」
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 ドムドムと言えば、日本初のファーストフード店として日本マクドナルドの前年に出来たことで有名だが(トリビアの泉とかいう懐かしの番組でやってた)、まさか未だに日本に存在しているとは…しかもこんなターミナルの駅前に。

 只者ではないと感じた私はこの店に入ることにした。メニューを見る。

 「鶏ごぼうつくねバーガー」「えびマヨタルタルソースバーガー」…etc...あやしい、怪しすぎるぞ!なんじゃこりゃ。その中に、「お好み焼きハンバーガー」という期間限定メニューが。限定という言葉に弱い日本人、これを選ぶ。上にお好みソースとかかかっているがまさか本当にお好み焼きを挟むわけがなかろうと思って食べたら本当にお好み焼きだった。細長い店内を縦長に仕切って分煙しているため喫煙席の隣に必ず禁煙席があるという素晴らしい構造だった。もちろん非喫煙者の私からすればかなり辛い。なんとかしてくれ。

 そろそろ携帯の電池が危ない。NEWDAYSで電池式充電機を買って装着。

「あれ動かねえぞ」

 仕方なく駅前のファミリーマートで別の型を買って装着。すると…

 なかなかはまらないのではずしてみたら充電機が部品の一部を破壊して来やがった。おい。これひょっとしてプラグがぶっ壊れたんじゃねえの?ねえ、ホルダー持ってきてないのにどうやって充電するのか教えろ、この怪しげな製造業者め。

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 今夜の宿はどこかというと、なんと船の中である。青函連絡船亡き後を継いだ青函フェリーなる船に乗って函館を目指す。本格的に北海道上陸である。

 JR時刻表によると、青森のフェリー乗り場は「青森駅西口から自動車で10分」…遠すぎるでしょ。でも背に腹は代えられないので、「へい、たくしぃっ!」

 ところで私はさっきの三厩駅での例に洩れず、見知らぬおっさんと会話するのが無理である。タクシーの運転手とは世間話をしないといけないみたいな不文律が世の中あるようなので、我もしてみんとてするなり。

私「結構フェリーターミナルまで遠いんですね」
タクシーの運転手「あ?djsjふぁsjdjksdf;あjdじゃs」

 とても日本語とは思えない言語が聞こえてきた。生まれてこの方、ずっと日本で暮らしているし、悲しいかな海外に出たことは一度もない。それでも、彼の日本語(のはず)な言語は理解できない。流石は津軽と言うべきか。津軽弁では「く」「く」「け」という会話が成立していると日能研の社会科講師が言ってた。どうやら青森のおっさんは方言が強過ぎて東京人とコミュニケーションがとれないらしい。ちなみに料金は1360円だった。高い…。フェリーは函館まで1800円なのに…。

 フェリーターミナルで普通に乗船券を買い、(ところで名前を書かないと乗れない船と書かなくても乗れる船ってどこが違うんだろう?)、1800円のはずなのに請求額が多いなって思ったら「オイルサーチャージ」をちゃっかり請求されていることに絶望しながらも、二階の待合室に行く。売店らしきスペースにはこう書いてあった。

「ラーメン・24時間営業(※ただし日曜日の午後八時から月曜日の午前五時まで閉店)」

 今日は日曜日で今は午後10時だ。24時間営業のはずなのに営業してない。ここまで来るとある意味運がいいのかも知れん。

 ところで、携帯の話だが、待合室でコンセントに普通の充電器をぶっさしてみたところ、全く携帯が反応しない。完全に壊れた。ここまで来れば普通に充電できたのに……。普通に充電してる隣のオッサンが恨めしくなってきた。

 23時30分青森港発。青函フェリーは今日も平常運行だ。

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 ↑いったい硫酸ピッチってなんだ?

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