ちょっとJR完乗してくる・最終章 四日目
2009年3月23日 北海道上陸

 おはようございます。時刻は午前3時20分、NHKニュースです(嘘)。青森を23時に出港して3時20分に到着、この間ずっと寝ていたわけだが、どうやら人間四時間睡眠でもなんとかなることが発覚しました(爆)。

 函館にこんなすさまじい時間に到着したわけだけども、函館のフェリーターミナルは実は函館駅から歩ける気がしないような位置にある。青函連絡船の時はホーム直結だったというのにこの体たらく!待合室に入って係員に聞いてみる。

私「ここから一番近い駅まで歩いて何分くらいですか」

係員「五稜郭駅で20分くらいですかね」

 五稜郭の方が近いらしい。でもこんな寒い中20分も歩きたくないので、「へいたくしぃっ」とかしてしまおうかとか、そういえばフェリーターミナル前にタクシーがいるわけがないから呼び出すと余計に金取られるんじゃなかったかなどと考えていたら40分が経過した(何故)。どうせ列車は6時まで来ないんだからいい暇つぶしになるんじゃないかということで歩き始める。

 フェリーターミナルに貼ってあった地図によると、五稜郭まで三つ目の信号を左側に曲がると(ずいぶんアバウトな認識だな)いうことなので歩きだす。おい函館市、舗装してるはずの歩道から雑草が伸び放題じゃないか、道路特定財源の使い方を間違えてるぞ!

 三つ目の信号で曲がってみたが一向に駅が見えない。ローソンがあったので入って、ほとんどのパンが105円じゃなくなってることを嘆きつつ105円のパンを何とか探し、ついでにキリンガラナも購入し(北海道と言えばガラナ)、店員に道を尋ねると…。どうやら信号三つ目と確かにかいてあったのに実はその次の信号を曲がらないとたどりつかないらしいことが判明。なん…だと…。

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 言われたとおりに歩いて、市立病院の前の道を通り、途中から跨線橋を通るはめになって、これ本当に近道かよって思ってたら大通りに出た。一安心。さてどっちに曲がるべきなのかよくわからないけどとりあえず左にまがって……

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 上の地図参照。そう、また道を間違えたようだ。線路がどんどん遠ざかることに気づいた私は引き返し、駅に到着した。駅前でコジマとヤマダ電機がガチバトルを繰り広げているのには感動した。東京では家電戦争という言葉はよく聞くけど、まさか五稜郭で家電戦争が繰り広げられてるなんて。

「待合室は5時30分まで閉鎖しています。」

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 田舎の駅において、待合室に入れない=駅舎に入れないということである。今何時だよと思ったけどそういえば携帯の電池が危ういので電源を入れる気にはなれない。4時に出発したんだからまだ5時前じゃないのか。雪が残ってるし寒いので電話ボックスに避難。どう見ても不審人物なので電話帳を一生懸命繰りながら時間をつぶす。ふと、財布にテレフォンカードなる過去の遺産文明の利器があったので時報を聞いてみようと感がる。

 時報「ポーン ただ今、午前5時17分をお知らせいたします。」

 意外と時間が経ったようなので次は天気予報。

 「函館地方気象台発表の…」

 雪が降るとか言ってた気がするけどそんなの関係ねえ(いい加減死語)。

 5時20分くらいにフライングで待合室が開いたようなので入ってみる。一緒にジモティーのじいさんが入ってきた。

爺「これからどこへいくんだべ?」

私「札幌へ…」

 今日の目的地は札幌だから間違ってはいないはずである。それにしても、旅行中にジモティーに絡まれたのは後にも先にもこれだけである(マジで)。

五稜郭6:05―(函館本線)―9:30長万部9:42―(スーパー北斗3号)―10:29東室蘭10:49―(室蘭本線)―11:02室蘭11:13―(室蘭本線)―11:27東室蘭13:45―(室蘭本線)―15:21長万部16:27―(函館本線)―19:19小樽19:28―(函館本線・千歳線)―21:15新千歳空港21:30―(千歳線)―22:09札幌
200903230603s.jpg(52106 byte)200903230552s.jpg(43233 byte)

爺「札幌?じゃあ7時の特急じゃな」
私「普通列車で行くんで…」

そう、三連休パスの有効期限は昨日までなので今日からは別の切符を使わないといけない。青春18きっぷ?いいえ、ケフィアです。ではなく、「北海道&東日本パス」(以下、北東パス)。これは青春18きっぷと基本的に使い方は変わらないが、

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 …といった感じで、要するに北海道に上陸することに特化した切符なのである。今回ははまなすに乗らないので別に青春18きっぷでもよかったような気がするが、こっちの方が安いというただそれだけの理由でこっちにきめた。

 何で急行はまなす(青森〜札幌)に乗らずにわざわざ函館に上陸したの?というあなた、時刻表の索引地図をみませう。函館から先にどういうわけか二本にわかれているでしょう。片方(渡島大野経由)は特急が通るけどもう片方(渡島砂原経由)には特急は走らないので、鉄研北海道(中2の時)合宿の時に乗れず、今日乗るはめになったのである。なお、横見裕彦みたいにこだわりのある方は「鈍行で八の字!!」って叫びながら鈍行で制覇することを勧めます。

 列車でガラナを飲みながら(ガラナにはカフェインがたくさん入ってるから眠気覚ましになる……はずなんだぜ)外を眺め、森駅を過ぎたあたりで寝始める(おい)。未乗区間はこれからだというのに何をやってるんだ。ああ、睡眠4時間で何とかなるって言うのは大ウソだったらしい。長万部まで三時間もかかるのだが、地図を見るとまだ札幌まで半分も到達してないことがよくわかる。北海道はでっかいどう。

 長万部で降りて、小樽方面に行くにも洞爺方面に行くにも次の普通列車まで三時間以上待つという相当な嫌がらせダイヤを組んでいるようなので仕方なく特急に乗って移動することになる。北東パスを見せて入ろうとしたら「今特急の改札中なんですけど^^」などと言われるだろうから普通に乗車券特急券2510円也を支払う。田舎では列車別改札なる制度があるためこうなるのだ。当然ながら、自動改札などなく駅員が改札をしている。改札出なきゃよかった。

200903230934s.jpg(58517 byte)←列車案内が全部特急列車。
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 特急で洞海湾の絶景とやらを眺めながら東室蘭まで移動である。どっかのトンネルを抜けたあと何か知らないけど鉄ヲタの勘がビーーーーーンと来たため外を眺めるとちょうどキング・オブ・秘境駅小幌を通過していた。どうやらこの業界に長く身をおいていると無駄な直感が身につくらしい。そして東室蘭まで検札が来なかった。どうして長万部で降りたんだろうね?

 さて東室蘭到着だ、降りるぞ…

「ゴォォォォォォォォォォォ」

 ホーム上で吹雪が発生して屋根があるはずなのにホームに雪が積もっている。言っておくが今日は三月下旬である。流石北海道、青森とは格が違ったようだ。そしてホームから駅舎に向かう階段にはシェルター付。すなわち二重の出入り口。そういえば「北海道の住宅では防寒のために玄関を二重にする」と小学校四年生の社会科の教科書にあったようななかったような。

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 室蘭本線と言う名前だけど室蘭駅は支線上にある。室蘭行きのワンマンカーは「前乗り前降り」などと書いてあった。普通「後ろ乗り前降り」だと思っていたんだが違うのか、流石は北海道だ(←たぶん関係ない)。

 室蘭にも普通に駅員はいたし、普通に折り返して東室蘭へ。どう見ても東室蘭駅の方が大きいんだけどもどうしてあっちの方に室蘭市の中心を置いたのか理解に苦しむ。

 東室蘭のキオスクで、怪しげな物体が置いてあった。その名も、「やきとり弁当」。いや別に怪しくともなんともないじゃないかって?よく見ると豚のイラストが描いてある。繰り返すがこれは「焼き鳥弁当」だ。鶏肉なのか豚肉なのかはっきりしろ。気になるから駅弁高ぇよとか思いながら買っちまったじゃないか。

 レンジでチンしろとか書いてあるのでレンジで温め(何でセルフサービスなんだよ)、待合室へ行き、あけてみた。どう見ても豚肉であった。豚肉に見せかけた鶏肉なのではないかという可能性もあったので食べてみた。やっぱり豚肉だった。そういえば北海道で「焼き鳥」といえば豚肉だということを思い出した。というか買わなくても成分表を見ればわかったんじゃね?ご利用は計画的に。

 飯に余計な金をつぎ込みたくないとか思っていたのだがキオスク併設の書店で小説やら新書やらに5000円つぎ込んでいた。案外食費よりこっちの方がかさんでるじゃないかと思い始めたのでこの際、食事の金に糸目をつけないことにしよう、うんそうしよう(なん…だと…)。たぶんこのあと当分旅行しないだろうし。

 東室蘭駅で待つこと2時間半、ようやく長万部方面の普通列車が来た。ちなみにこの前に長万部まで行く普通列車は四時間前、その間にやってきた特急列車は三本。特急多すぎ。露骨な特急誘導に抗うことにわれ成功せりといったところで長万部までまたぐっすり眠る。最早途中駅要らないからこの線路新幹線に転用できないかとかと思えてきた。カーブの半径が狭すぎて新幹線に対応してないから無理ですかそうですか。

 長万部では、昨日のあれで壊れた携帯を充電するために充電機の卓上ホルダを買えないかと思って、残りわずかの電池でドコモショップの場所を調べ、実際に行ったら、そこにあったのはドコモショップではなくドコモの基地局であった。むしゃくしゃしたので隣にあったセブンイレブンでコアップガラナ(キリンガラナとはまた別のもの・これまた北海道限定)を購入。そしてカイロを買おうとしたらキオスクの半値で売っていたので激しく落胆し、意味不明なほど大量に買った。そして…何故か鮭とばを購入。

 これから函館本線に乗る。函館本線は、函館〜札幌のことだが、実は小樽経由の方(通称・山線)が函館本線であり、東室蘭とか苫小牧がある方(通称・海線)は室蘭本線だったりするわけだ。その特急が一本も走らない小樽経由の方に乗る。

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 山線と言うだけあって本当に山の中を突き進んでいく。そして駅間が非常に長い。次の駅まで10分とか。「昆布」なんぞいう駅があったりするがやっぱり山の中。そして昆布の隣はニセコであるが、ニセコ駅はどれだけでかいのかなあなどと思ってみたが列車から見る限りそんなに大きくはなさそうである。倶知安(くっちゃん)の方がよほどでかい。それにしても北海道はアイヌ語由来の変な駅名だらけだ。

 倶知安は駅員がいるはずなのにホームが除雪されていない。怠慢。

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 そうそう、この路線には「小沢」という駅がある。しかも結構利用者がいるようだ。小沢の人気に嫉妬。あ、ちなみに読み方は「こざわ」ね。剛腕幹事長は関係ないだろ。

 すっかり暗くなった頃に小樽に到着。こんな時間に小樽観光してもどうしようもないし、乗り換え時間もあまりないのでどうでもいい。これから、札幌に着いて泊まるのかと思いきや新千歳空港まで行って南千歳〜新千歳空港の支線に乗る気らしい。

 発寒中央(はっさむちゅうおう)と聞いて某ポ●ットモンスターを連想した君は負けである。え?いまどきハッサムなんというポケモン知らねえだと?僕ちゃんルビーからしかやってません?けしからん!赤版からやれや。

 新千歳空港は普通に地下にあり、空港のロビー直結で、まあ、普通の空港連絡駅である。以前成田空港駅に来た時、改札を出たところに手荷物検査とパスポートチェックがあって(いつまで成田は闘争中なんだよ)、生まれてこの方海外に行ったことないし当然パスポートなんて持ち歩いてない私はひやひやし、しかも入場改札と出場改札が完全に分離しているものだから、手荷物検査の人に頼みこんで改札内に入れてもらった苦い経験がある。新千歳にも似たような施設があるんじゃないかと思ってたが、そんなもんはなかったので安心である。

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 快速エアポート札幌行きとして折り返し、札幌に到着すると、どう見ても六両つながっているのに「折り返し・普通千歳行き(三両)」と駅の電光掲示板に表示されていた。意味がわからん。

 このあと札幌のビジネスホテルに泊まる。ネット予約で3300円。横見裕彦氏なら駅寝を活用するところだろうが、ポリスマンが怖いので普通の旅行者をする。3300円でも十分安いと思うが、ネカフェ難民すれば1000円ほどで泊まれると思うと悔しいが、条例がそれを許してくれないようだ。

 北海道の住居表示は便利で、碁盤の目になっているから「北2条西二丁目」と聞くだけで大体どうやっていくかわかるという。

 でも、そんなんで得するのは地元民だけじゃないのか。北2条西二丁目に行きたいのに北2条西三丁目に出てしまった場合どっちに向かって歩けばいいのか判断に迷う。碁盤の目だからどこの道も全部同じようにしか見えない。おかげ様でコンビニや駅員に合わせて4回くらい『北2条西2丁目ってどこですか』って聞いてしまった。

 どうやら鉄道に詳しいだけだと、普通の道に出た時に方向音痴になるらしい。どうしてこうなったんだろう。

 おまけ?

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 私の携帯電話を充電しようとしてもできないことの合法的証明。

 充電中なら普通どっか赤く光りますよね。

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