仙台8:54―(南三陸1号)―10:53気仙沼11:21―(大船渡線)―12:20盛13:17―(スーパードラゴン)―15:38一ノ関16:14―(やまびこ55号)―16:52盛岡17:16―(はまゆり5号)―19:30釜石19:36―(山田線)―20:56宮古
これもある意味前回の教訓を反映したものなのか、今日ばかりは始発出動ではない!大勝利!(何がだよ)
というわけで、今朝は珍しく、ホテルで優雅に朝食をとってきた。と言っても宿泊費が四千円台のホテルで出される五百円定食なんて、どんなクオリティか、知れているが。それでも100円パンでしのぐよりははるかにマシであろう。ああ、金が…
この列車は、二時間かけて石巻線・気仙沼線経由で気仙沼まで直通する快速列車。この列車は南三陸1号だが、2号だと指定席がついているそうだ。なお、上の写真は仙台空港アクセス線の車両なので注意されたし。
わざわざ快速列車で、しかも番号までついているのだから、私は一体どんなすごい車両が来るのだろうと期待した。
結論から言うとキハ110とかいう、東北地方をはじめJR東日本のローカル線では非常にありふれたディーゼルカーであった。要するに普通列車と全く同じ。以前、陰陽連絡を制する者は〜の旅行記でさんざん出てきて私をうんざりさせた「キハ120」の東日本版である。ああもう!
しかし、列車は意外と混雑していた。流石は三連休、三両編成じゃさばききれないっての。
列車が気仙沼線の区間(前谷地駅から)に突入してから四十分くらい、進行方向右側に三陸の海が見えてきた。私にとって、海は見ていて落ち着く車窓の一つだ。とても美しい・・・・のだろう、進行方向左側に座ってしまったうえ立客がたくさんいるのでよく見えないのだが。
さて気仙沼に到着だ。気仙沼も昨日行った女川と同様、何かで有名だった気がするのだが…ああ、忘れてしまったではないか。N能研の時、社会は大の得意科目だったというのに・・・!
余談だが、鉄研部員というのは何故か小学校の頃は社会が得意という連中がやたら多いらしい。自慢じゃないが、私がN研の公開模試で社会が全国2位快挙を成し遂げたことがあるのだが、何とその時の一位が同じ学校に入学して同じ部活に入り、さらに彼はのちに部長になったというのだから世の中案外狭いものである。
さて、これから、盛(さかり)という駅に行って折り返す予定である。時間的にはそこで昼食をとるのが適当なんだろうけど、盛駅の近くに何もない気がするので、ここで早めの昼食を購入しようと思う。
キオスクに行っておにぎりでも…(朝食に500円もかけちゃったし)と、思っていたら横に駅弁コーナーがあった。駅弁なんてあったのか。まだ入荷してないのかそれとも売り切れたのか、弁当が一つしか残ってない。
なんだかすごい名前の弁当だなあ。黄金龍ってどんなだよ。
少し小さいが、500円とあった。五百円で駅弁が食べられるならこれはお得に違いない。よし、買いだ。え?さっき500円も朝食に使うなんてとか思ってただろ、って?もう前言撤回してでも購入してやる!
↑行き先表示が「盛」だと「盛岡」と間違われるんじゃねってことで「さかり」とひらがな表示になっているんだそうだ。
↑駅前に何もないのにソフトバンクはあるという…。
大船渡線にはまたキハ100(さっきのキハ110見た目がほとんど変わらないあいつ)がやってきた。
大船渡線という名前なのに、大船渡の次の盛までつながっている。どうしてこういう中途半端な事をしたのであろうか。わからない。
終点盛には、予想通り何もなかった。外は寒いので、ストーブの周りで暖をとる。ああ、もう十一月も後半なんだなあ。
この駅には「三陸鉄道南リアス線」という名前の第三セクターが乗り入れている。もともと「国鉄盛線」という路線だったのを三セク化したという典型的なあれなので、JRのホームを無理やり分断して三陸鉄道のホームをつくっていた。石巻駅の図を描くよりも面倒なので図示しないが、JRの駅舎の隣に三陸鉄道の駅舎を建てて、JRの一番線を柵で仕切って(接続時間がぎりぎりの時は連絡改札になるらしい)、更に跨線橋でつないで、南リアス線のホーム以外とは行き来出来ないようになっている。
帰りの快速列車は「スーパードラゴン」というかっこよさそうだけど滑ってる感じの愛称がついている。実はこの大船渡線自体が「ドラゴンレール」という愛称がついている。別に命名者が中二病を発症していたわけではない。
この路線は↑のようになっているらしい(wikipeiaより転載:パブリックドメインと書いてあったのでたぶん大丈夫だろう)。
元々陸中門崎からまっすぐ東に進んで大船渡まで結ぶ予定だったのに、摺沢あたりに有力政治家がいたため、突如北に曲がって、摺沢からまっすぐ大船渡まで行く予定だったが、今度は摺沢の有力政治家が落選して(有力なのに落選するのかよ・・・)南の千厩から政治家が出たため、今度はそっちに向かって線路が曲げられ、気がついたら線路がぐねぐねしていた。そこで、「この線形、龍みたいじゃね?」と誰が考えたのか知らないが、ドラゴンレールという愛称がついたらしい。壮大な自虐ネタだよね。
随分と迫力のないドラゴンだなあ・・・と思いながら盛線に乗る。
まわりは地元民と同業者。さすが三連休、三連休パスって素晴らしい!と言いたいが、よく考えたら盛まで観光しにくる一般ピーポーはいるのだろうか?
寝ない、をコンセプトに旅行しているので外を見ているしかないのだが、ひとつ気づいたことがある。快速列車だから途中駅を通過しまくる。
通過する列車からみると駅名板が汚れて読めない、最早廃駅に見えるこれがほとんどの駅で発生しているんだから面白い。どうやら大船渡線はもはや廃線らしい。なんとかしてあげろよ、JR東日本。。。
さて終点の一ノ関に到着、駅名は一ノ関だけど市名は一関。わけわかめ。
一関市は太鼓で有名らしい。太鼓の達人なるゲームにはまりすぎた私には感慨深いものがある。
このあと、普通列車で花巻に向かっても間に合うと思うのだが、せっかく三連休パスがあるので、新幹線に乗ってわざわざ盛岡まで行く。「せっかく新幹線に乗れる切符があるのに下々の者と同じ列車にのりたくない!」などと横見氏が言い放っていたような。
盛岡で24分も暇があるが、乗り遅れると今日は宿にたどり着けず駅寝することになりかねないので、さっさとホームに移動する。
ホームには意外とたくさんの人が並んでいた。さて、快速はまゆり号、指定席もついているらしいが、どんな車両が来るのだろうか。
キハ110!!!!
はあ…。
おまけに自由席はロングシートってほんとにローカル線の情緒がどこかに消えてるじゃねえかよ・・・。
花巻から釜石までの区間が釜石線なので、盛岡から出るこの列車は盛岡から花巻までの間は東北本線を走る。だが、時刻表を見ると、盛岡から花巻までの三十分間、全く止まらないという。ディーゼルカーにしてはよくやるな。どうりで混雑しているわけだ。予想通り花巻で大量の客が降りた。
外は真っ暗、見るものは特にない。ちなみに携帯の電波はほとんど入らない。さすが田舎。
外が何も見えない状態で二時間経過。列車は釜石に到着。さて乗り換えるか…とおもった矢先、
車掌「なお、この列車は釜石駅到着後、山田線宮古行きになります。宮古方面ご利用のお客様は、ご乗車のままお待ちください。」
何と素晴らしいことだ。この列車は、普通列車宮古行になるらしい。
ちなみに、釜石は、さっき盛駅のところで説明した「南リアス線」の終点である。
そういえば、このあとの区間は、普通列車。そう、指定席に乗り放題じゃないか!万歳!
キハ110の指定席ってどんなんだよと思いながらも指定席だった車両に向かうと、まあ誰もいない。そして、回転リクライニングシート。要するに新幹線や特急によくある、座席が回転して向きを変えられるあの座席である。スバラシイ!キハ110なめてたわ。
と、キハ110を見直す発言をしてみたが、やっぱりロングシートのキハ110は絶対に許さない。
山田線は釜石からから盛岡まで、宮古を経由して結ぶ路線で、今日の宿は宮古駅前のホテルである。
宮古まで、たぶん昼間だったら海が見えるんだろうなと考えつつも、夜だから全く何も見えない。
さて、宮古に到着して、常識的に考えてそろそろ夕食をとる必要があるのだが、駅前には日本最東端の町・宮古にようこそという看板くらいしか見えない。駅前は何も営業してない。コンビニくらいないものかと考えたが、今までの経験上たぶん無い。仕方ないのでホテルに行こう。
仙台とか秋田とかと違って駅前に他にホテルがないらしく、6300円とかいういつもよりも高額な宿泊費に憤慨しつつ、歩いて行ったら、そこにひとつの灯りが見えた。
駅前にマクドナルドもないのにモスバーガーはあるってなんか変。などと気にしている場合ではない。ここで夕食を買おう。
店内の客はゼロ。普段モスバーガーなんて入らないので、カウンターで待ってたら「座ってお待ちくださーい」などと言われてしまった。ところで、この店、24時まで営業する意味はあるのか?
「マク○ナルドって値上げしすぎて最近モスとあんま変わらないんじゃねえのかなあ」という感想を抱きながら店を後にして、宿に向かう。
明日は6時起きだ。え、「お前、前回の教訓を反映してないじゃないか!?」って?しょうがないじゃないすか、始発に乗らないと帰れないような地域に行くんだから…。