俺、この旅行が終わったら学校に行くんだ…九州編 二日目
 2009年1月3日 はつもうで

小田原0:55―(ムーンライトながら91号)―5:55大垣6:00―(東海道本線)―6:32米原6:35―(東海道本線新快速)―7:58大阪8:05―(紀州路快速)―9:36和歌山9:49―(和歌山線)―12:59奈良13:07―(関西本線)―13:22王寺13:24―(和歌山線)―13:40高田13:44―(和歌山線・関西本線)―14:21天王寺14:22―(大阪環状線)―14:42大阪??:??―(東海道本線)―??:??兵庫17:15―(和田岬線)―17:18和田岬
 始まりはいつも、大垣ダッシュ。いつもどおり進行方向左側に待機。本当に毎回思うけど、進行方向右側にいる客はなんなんだろうか。そっちは開かないってのに。
 18きっぷシーズンになる度に発生する、大垣ダッシュ。その熾烈な争いは、通常便だろうと、臨時便だろうと全く変わらない。相変わらず10両くらいあるのに接続先の列車は4両しかないのだ。
 ここでもう一度ルールを確認しておこう。
   なお、速度制限10km/hを誰がどうやって計測しているのかは不明である。駅にはちゃんと速度制限の看板も立っている。
 構内10km/h以下

「次は―大垣―大垣―終点です」
 プシューーーーーーーー。
ドアが開いた。勝負の火蓋は切って落とされた!イクゼ!!!
 
 
 
 結論から言うと、一番後ろの車両に乗ったせいで、勢いよくホームに降りる意味は全くなかったと言ってよい。階段まであと100メートルはあるんですけど。ウサイン・ボルト並の脚力をもってしても勝利することはたぶん無理だろう。大体キャリーバック(いつもよりでかい)があるし。
 

GAME OVER!!!!!!!!!!!!

 さあ、米原駅まで立っていこうか。関ヶ原は今日も雪だ。

 さて、米原駅に到着。ここから始発の新快速に乗ると、最速で大阪に着くのだが、まあ始発だし普通に座れるだろうと思ったけど、ドア付近に立っていたので普通に一番で出れそうだ
 このあたりでは「ボタンを押さないとドアが開かない」らしい。
 なんだか後ろに立ってるおっさんが殺気立っているんだけどどうなってるの?まあいいや。ポチ!あれ?
 隣のドアからものすごい殺気立ちながら猛ダッシュで乗り換えをする同業者。すると後ろの殺気立っていたおっさんも猛ダッシュ。負けちゃいられない!なんて言ったってこの自分も大井町線始発列車の座席争いのためだけに田園都市線の列車内から殺伐とした空気を発しながら通学しているんだもんな!現役の通勤通学ソルジャーとして負けちゃいられん
 結局ものすごいスピードで走りながら座席を確保。ちなみに、転換クロスシートである。転クロ万歳。転換クロスの説明はさんざんした気がするのでもうしないけど。
 席はあっという間に埋まった。ここは東京か、全く。
 
 「この列車は、約四分遅れて運転しております。」  おい、運転手、四年くらい前だったら日勤教育の対象じゃないか!!などとブラックジョークを飛ばしている場合ではない。紀州路快速の出る大阪環状線ホームは東海道本線のホームから少し離れているのだ。このままでは間に合わないかも知れない。猛ダッシュ!
 キャリーバッグ(繰り返すがいつもより一回り大きい)を担ぎあげながらエスカレーターを駆け上がる鉄ヲタ、さあ急げ!
 何とか間に合ったようだ、というよりは大阪環状線も遅れてたらしい。なんだよそれ…。数年前だったら日勤教育のオンパレードじゃねえか。
 紀州路快速というのは大阪から大阪環状線(西九条)・阪和線経由で和歌山まで行く快速列車。大阪環状線と言ったら東京の山手線ポジションなので、東京で言ったら、東京を出発した山手線の列車が途中駅を通過しながら大宮を目指しちゃうような感じなので信じられないのだが、よく考えたら東京でも埼京線とか京浜東北線といった列車がそんな感じの役割を果たしているではないか。  ちなみに、紀州路快速には関空快速というのが連結してあって、こちらは泉佐野で分かれて関西空港を目指すらしい。
223系
 紀州路快速は、新快速でも使われている223系。そう…
 転換クロス祭りじゃあああああああ!
 と言ってもひとりで四席占領する程空いてるわけじゃないんですけどね。
 前々回の旅行の教訓を華麗に無視して寝ること、一時間。列車は和歌山駅に到着した。  
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 ここから、和歌山線という名前の、無意味に長いローカル線に乗る。和歌山線という名前が付いているわりに、奈良の方まで行く。というより、関西本線直通奈良行きである。ちなみに、奈良線の終点は正式には京都府の木津駅なので、奈良線は奈良県を通過しない。なんでだろうね。
 時刻表の索引地図を見る限り、奈良県の山林を行くただのローカル線だと思っていたが、実は電化しているようだ。東京では絶対にお目にかかれないであろう塗装の列車に乗り、いざ奈良へ。せんとくんがほほ笑みながら待っているに違いない!
 ロングシートに座って外を見て、「ファー」って感じで、山じゃないけど林だなあと思ってたら前々回の教訓をまたもや無視して寝ていた。起きたら橋本にいた。もちろん横浜線の橋本ではなくて。
 この駅で行き違いのために暫く停車するらしいので、ホームに下りてみると……。
 
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 上の写真の右側をよく見てほしい。自動改札機の残骸らしきものが設置してある。しかもどうやら動いているらしい。一体なんだこれ。
 この駅は南海と乗り換えができるので、ひょっとしてそのためにあるのかと考えたが、こんなんで連絡改札の役目を果たすとでも考えているのだろうか。小一時間問い詰めたい。

 そういえば、目の前に座っている同業者がずーーーーーーーーーっと窓を眺めながら何かをメモしている。ああ、ああいうのを乗り鉄の鑑(かがみ)って言うんですよね。ぜひ見習いたい。もうJRの2社を完乗し、乗車率は90%に達してしまった私は余命(おい)わずかだが。
 この列車は高田駅から桜井線という路線に入って、奈良まで行く…時刻表上は。和歌山線と言いつつ奈良まで行く。だが、年末年始の臨時増発でもしているらしく、高田で運転を打ち切って乗りかえということだった。
 時刻表の索引地図だけ見てると、「やっぱり山の中を突っ走るローカル線なんじゃね?関西本線の加太越えみたいな」って感じるけどそんなことはないようだ。
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 桜井線というのは、名前通り桜井駅も通るのだが、一番有名な途中駅は「天理」じゃかろうか。どこかで聞いたような名前だなと思っていたら、「天理教」の聖地らしい。学校の近くにもここの教会があった気がするけど、東国原さんもびっくりなくらい、そのまんまじゃないか。
   「次はー○○、●●神社ご利用のお客様はこちらでお降りください」みたいな放送が流れ、駅に到着するたびに、大量に乗客が降りて、乗ってきた。臨時増発しまくってもこれ。今は1月3日。いちおう正月三が日だ。あ、まだ初詣してなかった。
 たぶん、沿線に天理教関係の施設がたくさんあって、初詣がわりに参拝しているのではないだろうか。そう考えると、車内には天理教信者は一体何割くらいいるんだろうか。ちょっと怖い。
 たぶんここで天理教の悪口言ったら大変なことになるんだろうなあとか思いながら列車は奈良に到着した。ここまで来ればきっと、天理教の影響がなくなってせんとくんのご加護があるに違いない。ここまで来れば天理教の悪口を言っても問題なだろう、言わないけど。
 関西本線で、王寺まで移動。むろん、京浜東北線の「王子」とか大阪環状線の「天王寺」でもなければ「四天王寺」でもない。王寺だ。ここから、和歌山線の残り区間(王寺〜高田)に乗車。時刻表の索引地図を見ればわかるが、天理線…じゃなかった桜井線が変なところから分岐しているせいで、行ったり来たりを繰り返すことになるのだ。なんてめんどくさいんだ…。北九州はもっとはるかにめんどくさいが、国鉄時代はさらにあのめんどくさい鉄道網が二倍くらいあったらしい。炭鉱の力ってすごい。
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 乗り鉄の鑑たろうと、景色を楽しんでいたら、どっかの駅前がこんなことになっていた。なんというか、ものすごく複雑なロータリーだなあ。…と思っていたら、
奈良県公安委員会指定 西大和自動車教習所
 って教習所かよ!
 それにしても駅前に教習所とは、なかなか世の中便利になったものである。都会だと教習所というのはイトーヨーカドーやトイザらスの屋上だったりしますからね。
 高田からはJR難波までの快速列車が出ているらしい。関西の列車はあちこちに直通してるからほんとうに便利だ。

 さて、近畿地方のJR線は、残るところあとひとつ、「東海道本線(正式名称)」だけである。え?お前東海道本線って東京から神戸まで走ってるあれだろ?何回も乗ったんじゃないのか?って思うだろ。実は、東海道本線という名前の路線は実はいっぱいあるのだが、この路線は、東海道本線から出ている支線だけど、支線としての正式名称がないので正式名称が東海道本線になってるというややこしい路線なのだ。だから時刻表にもちゃんと「東海道本線」とある。
 どこの支線かというと、「東海道本線 兵庫から和田岬まで(通称:和田岬線)」の区間である。じゃあ今すぐ乗りに行こうって?それは出来ない。なぜなら、今日は年末年始だから休日ダイヤである。和田岬線は通勤専用路線なので、休日は朝と夕方の二往復しかない。一日に三本しかないというと究極のローカル線な感じが漂うが、平日は朝と夕方に何本も出ていて、六両編成の列車が満員になるほど利用者がいるんだそうだ。
和田岬線時刻表
 

 尚、和田岬駅は最近神戸市営地下鉄が開業したので、そこに住んでいる人たちはJR線が動かなくても全く問題はないのだが、この微妙な路線は今のところ廃止の話は出ていない。
 写真の通り、17時15分に兵庫駅にいればいいので、梅田駅の紀伊国屋書店で時間を潰していたが、それでも暇なので、さっさと兵庫駅に行くことにした。そういえば昼食を取っていなかった。県名と同じ名前の駅なんだし、きっと駅前は発展しているだろう。



   …と思っていた時期が僕にもありました。見てくださいこれ。キチガイの顔ですわ(by塩爺)…じゃなくて、県名と同じ名前を名乗るこの駅、駅前が大して発展してない。大体、県庁所在地と同じ名前の「神戸駅」よりも「三ノ宮駅」の方が列車がたくさん止まるし大きいってあたりで気付くべきだったか。普通「県名(と同じ名前の駅)>市名(と同じ名前の駅)>市内の地名(を名乗る駅名)」って順番になるような気がするのに、兵庫県だけは完全に逆らしい。「県名(兵庫)<市名(神戸)<市内の地名(三宮)」。そういえば地元・神奈川県の神奈川駅なんて京急線を使わない人じゃないと知らないような小さい駅だったなあ・・・
 駅前のスーパーに、マクドナルドの看板があったのでそこに入る。やたら遅めの昼食だ。でもいつもの旅行なら昼食にありつけないことも多いし、マクドナルドに入るというのは駅そばよりもはるかに高いだろうから、いつもよりは贅沢なんじゃないかという気がしてきた。これも都市部を回る特権。
 マクドナルドに入ると、東京となんか違う。略称が「マクド」であることはすでにどうでもいい。まず、何だかビックマックの値段が安いような気がする。そうだ「地域別価格」とか称して東京と神奈川だけやたら高くしたんじゃなかったっけ。東京ではやたらもてはやされている「クオーターパウンダー」が売ってない!(※2009年1月現在)そういえば首都圏限定で販売だったっけ。代わりに、東京ではもう絶滅したような気がする「メガマック」と「シャカシャカチキン(ハバネロ味)」と「スパイシーチキン赤唐辛子」(名前だけ見るとシャカチキの親戚っぽいが、これはハンバーガー)が売っていた。これは注文するしかないだろう。スパイシーチキン赤唐辛子セットを購入。
 マック…じゃなかったマクドで携帯をいじりながら時間をつぶす旅行者がどこにいるんだよ、何が悲しくてこんなところで時間を潰しているんだろうとか考えながら、一時間くらい過ごす。さあ、時間だ。
あり
 ↑帰り道、駐輪場でこんな看板を見つけたが、いったい何が「あり」なのか。

 朝と夕方にしか列車が来ないような和田岬駅に駅員がいるはずがないので、改札は兵庫駅構内で行われる。なので、兵庫駅の東海道本線のホームと東海道本線のホームの間に(ややこしいな)連絡改札があって、そこで和田岬までの切符をチェックするらしい。反対に、和田岬から来た人は切符を買ってるわけがないので、和田岬線ホームの上の自動精算機見たいなやつで切符を買うらしい。
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 和田岬駅のスタンプは兵庫駅構内に。和田岬に駅員はいないので当然と言えば当然だが…。

 
 
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 これが和田岬線である。ホームのギリギリに止まりやがったせいでうまく撮影できなかったが。東京ではもうお目にかかれない103系で6両編成。よく考えたら大井町線よりも長い。今日は年末年始だからそんなに人はいないが、平日は通勤客でにぎわうらしい。
 六両もあるが、乗客は一両に一人いるかどうかってくらいしかいない。むろん全員同業者。
 列車は和田岬に向かって動き出した。今は一月、そう和田岬に到着するころ(17時18分)には真っ暗。外はどうなっていたのかさっぱり分からない。

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 このまま折り返すか、神戸市営地下鉄海岸線に乗って三宮に行くか悩んだが、素直に折り返すことにした。同業者が減っていたので彼らはきっと海岸線に乗ってどこかへ行ったのだろう。
 兵庫駅に戻ってきて、連絡改札(和田岬駅)を出る。ちなみに自動改札しかなくて、自動改札を通れない切符を使う方は奥の有人改札をお通りくださいとあるが、そこには駅員がいないけど自由に通行できるようになっていた。セキュリティは大丈夫なのか。
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 一応最終電車は行ってしまったのだからこれから乗るやつなんていないし、全部出場専用にするのは間違っちゃいないんだけど。
 これから、三宮のバスターミナルから夜行バスに乗って山陰地方に行く予定になっている。この時点で、JR西日本で未乗なのは「境線」と「山陽新幹線」と「博多南線」である。「境線」というのは鳥取県の米子から境港まで行く路線で、陰陽連絡〜の時に乗れずに残ってしまったわけだが、今考えると、姫新線とかを残した方が後で楽だったのに・・・と思う。
 問題は、そのバスの発車時刻は23時台であることだ。今は17時。そう、あまりに暇すぎる。
 まず、夕食だけ金をかけるが信条であるから、「神戸の名物ってなんだっけ」と考えた。
 うん、だめだ。神戸牛が食べられない代わりに牛丼を食べよう。私は三宮駅前の松屋(もちろん牛丼屋の方)に入っていた。
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 さて、後三時間くらい余る。正月三が日だからって周辺がお祭り状態。というか本当にお祭り。たこ焼きの屋台がいっぱいあるけど全部500円ってカルテルかよ。うっとうしい。これだけ盛り上がってるんだから一体何があるんだと思っていたら、生田神社とやらを発見した。よろしい、ならば初詣だ。
 初詣の時って何を願えばいいんだ?「東京大学合格」とか言う絵に描いた餅みたいなことも今から願えば数年後には叶うんだろうか?
 それでも時間が余ってしまった。われわれの世代にとって、時間を潰すと言えば、マンガ喫茶1択だ。よし、突入だ!
 条例で何時までに追い出されるのかよくわからなかったがとりあえず22時までいることに。さて、「ミント神戸」の1階という場所にバスターミナルがあるらしい。そういえば、以前、ジャンボフェリーに乗りに行った時もここのバスターミナルだった。
 高速バスなのに現地で4200円支払いというとても斬新なシステム。いざ行かん、因縁の地・米子へ

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